原子力で医療に貢献!アトックスの核医学医療事業

時代のニーズと共に医療現場が直面する課題は日々変化し続けています。近年に見られる傾向として、治療対策と同等に早期診断することによってその後の治療効果に貢献できるという考え方も期待されているようです。原子力を活用した核医学検査は、病気の根源となる臓器を画像化することができる最先端の医療技術でもあります。
ここでは、アトックスが展開する核医学医療事業について詳しく解説していきましょう。

頭部PET装置でアルツハイマーの早期診断が可能に

治療によって回復は難しいとされているアルツハイマー病に対し、PETによる早期診断の実用化が進んできています。しかし、従来のPET装置は全身用の大型構造となっており、コストの負担や画像改善という課題が重くのしかかっていました。そこでアトックスでは、これまでのPET装置より感度が高く、低コストに挑んだ装置を製作するため、「国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構」と共同で頭部専用PET装置の小型形状の実用化に関する研究に着手しました。

平成28年8月1日には「ヒロセ電子システム株式会社」と製品化に向けた開発委託契約を結び、ヘルメット型のPET装置の実用化に向けた具体的なコスト削減、医療機器開発国際規格への準拠、画像評価の最適化など製品化に向けた試作機の製作に取り組んでいます。平成30年度には、この1次試作機を製作完成した後、臨床現場において臨床研究を行う予定です。

がん治療法に活用できる鉛212ジェネレーター

がん治療法としてアルファ線放出核種を使用した核医学治療の実現を目指して、「鉛212ジェネレーター」の開発・研究を新たに着手することになりました。このアルファ線放出核種を使った核医学治療法は、体の内部からピンポイントでがんを攻撃することができ、転移性のがんにも有効な治療として期待されています。

さらに212ジェネレーターは、加速器や原子炉など大型の設備を用いなくてもラジウム224から212ジェネレーターを作り出すことができる小型装置です。この開発研究は、国立研究開発法人の科学技術振興機構が主催する「産学供創プラットフォーム共同研究推進プログラム」の一つとして採択され、5年間実施することになっています。

ガリウム68ジェネレーターの輸入販売と前立腺がん診断薬68Ga-PSMAの開発

ガリウム68ジェネレーターは、様々な68Ga標識PET診断薬の製造に利用することができる小型装置です。68Ga標識PET診断薬の中で最も期待されているものが68Ga-PSMAで、PETカメラで撮像することにより前立腺がんを高い精度で診断できます。泌尿器科等の医学会から国内導入に大きな期待を寄せられ、この度、2021年の完成を目指し、北海道大学医学部、住友重機械工業及びアトックスが共同開発することで合意しました。

株式会社アトックスでは、日本の原子力関連施設のメンテナンスに取り組みながら、これまで培ってきた技術やノウハウを活かし核医学医療事業という新たな発想を加えた高度なサービスを提供していくというビジョンを持っています。安全や品質の向上を常に追及しながら、今後も実績を積み重ねて社会・顧客から信頼される企業として成長していくことでしょう。

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